退去・原状回復の基本
日本の賃貸で最もトラブルが起きやすいのが「退去時の精算」です。 このページでは、原状回復の考え方と実務上の注意点を整理し、 不必要な請求を避けるための基礎知識をまとめます。
原状回復で揉める多くのケースは、入居時と契約時の確認不足が原因です。 仕組みを理解すれば、避けられるトラブルが大半です。
原状回復とは何か
原状回復とは、退去時に部屋を「入居時の状態に戻す」ことを意味します。 ただし、日本の賃貸では次の考え方が原則です。
貸主負担
通常の使用による劣化(通常損耗・経年劣化)
借主負担
故意・過失、使い方が原因の汚れや破損
よくある誤解
- 「敷金があるから安心」→ 追加請求されることはある
- 「全部借主負担」→ 原則ではない
- 「長く住んだほど請求が増える」→ むしろ逆の場合も多い
特約がトラブルの原因になる
契約書に書かれる特約によって、原状回復の負担範囲が広がることがあります。 特に注意すべきなのは次の項目です。
- クロス(壁紙)を一律借主負担とする特約
- ハウスクリーニング費用を必ず借主負担とする特約
- 設備交換費用を年数に関係なく請求する特約
特約は「書いてあれば何でも有効」ではありません。 ただし、争うコストは高いため、契約前に理解・確認することが重要です。
退去までの基本ステップ
- 解約予告期間を確認し、期限内に連絡する
- 退去日を決め、立会いの有無を確認する
- 入居時の写真・資料を準備する
- 退去立会いで指摘内容をその場で確認する
- 後日届く精算書の内容をチェックする
退去時に必ずやるべきこと
- 入居時・退去時の写真を残す
- 指摘された箇所をメモする
- その場で即決せず、書面での見積もりを求める
- 不明点は必ず質問する
「今日中にサインしてください」「後で説明します」は危険信号です。 精算内容は書面で確認するのが基本です。


